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 1 監査対象期間

会社が上場申請を行うためには、原則として最近2事業年度及び2連結会計年度を監査対象期間とし、監査法人の監査意見が必要となります。

なお、平成20年の金融商品取引法改正によって導入された、「プロ向け市場制度」であるTOKYO PRO Marketでは、例外的に監査対象期間が1年間となります。

分かり易く言いますと、原則として、上場前の2年間について監査法人の監査が必要になるということです。

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ソース http://www.tse.or.jp/listing/b_listing/

 2 監査契約締結時期

上記のように、原則として上場直前の2会計期間の監査が必要になることから、通常は上場を目指す期の2期前に入る前(上記図のX1年3月前)から、監査法人との監査契約を締結することになります。

もっとも、必ずしもこの時点で監査契約を締結しておかなければならないという訳ではありません。

平成12年頃のITバブルの頃には、短期的に上場準備を行うということが相次ぎました。その際には、監査意見が必要な年度の期中において(上記図のX1年4月~X2年3月の期間)、監査契約が締結されている例が多く見られました。

そもそも、原則として上記図のX1年3月前の段階で監査契約を締結しておかなければならない理由は、一般的に年度の期首(上記図のX1年4月1日)において、現金や有価証券の実在性を確認するための実査や、棚卸資産の実地棚卸の立会を実施する必要があるからです。

この時点までに監査契約が締結されていないと、上記図のX1年4月1日において現金や棚卸資産が実在したか、過去に遡って確認することができなくなるため、通常は、上記図のX1年3月前に監査契約を締結する必要があるのです。

しかし、IT企業においては、実地棚卸の対象となる棚卸資産が存在しないケースが多く、また社内に保有されている現金額が少ない(多くが預貯金となっている)傾向にあるため、例外的に監査意見が必要な年度の期中において(上記図のX1年4月~X2年3月の期間)監査契約が締結されても間に合うというケースがありました。

 

このように、会社や事業の種類によっては、監査契約締結可能な時期は異なりますので、上場を検討し始めた段階で監査法人に相談し、どの時点から監査契約を締結すべきかというアドバイスを受けることが肝要となります。