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労働問題の知識

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Q08. 履歴書等の内容に嘘が存在することを理由に解雇できますか

A. 重大な経歴の詐称が存在するときには、解雇が認められることがあります。

就職活動の際に履歴書を提出することが多く見られます。そこで、何としてでも採用されたいと思い、つい虚偽の内容を記載してしまい、後日その虚偽の事実が発覚することがあります。会社としては、履歴書に記載された事項をもとに、採否を決定し、そして就労内容や賃金を決定するのであり、履歴書の内容に虚偽の事実が含まれているとすれば、会社の判断を誤らせたとして、両者の信頼関係を損なうこととなります。そのため、履歴書に虚偽の事実が記載されていることは、懲戒理由となりえます。

しかし、業務に無関係の資格や趣味などの虚偽記載が解雇理由とはなり得ないことは、想像に難くないでしょう。懲戒の対象となるのは、重大な経歴の詐称であり、これは通常の使用者が正しい認識を有していたならば雇用契約を締結しなかったであろう経歴を意味します。具体的には学歴・職歴・犯罪歴などがこれにあたります。

この点、大学入学の事実は存在せず、警察官としての経歴も1年5ヶ月程度しかないにもかかわらず、大学中退後警察官として9年間勤務していたと経歴を詐称したケースにつき、懲戒解雇を有効とした例があります(東京地裁判決昭和60年10月7日)。

また、同業のタクシー会社に勤務し、その会社を懲戒解雇されたことを秘匿してタクシー会社に入社したケースにつき、懲戒解雇を有効とした例もあります(名古屋高裁判決昭和51年12月23日)。

これに対し、強盗や窃盗などの前科を秘匿して入社したタクシー運転手につき、既に刑の消滅した前科(刑法第34条の2)であることを理由に、懲戒解雇を無効としたケースもあります(仙台地裁判決昭和60年9月19日)。履歴書に虚偽記載がなされている事実が発覚しても、直ちに解雇が認められる訳ではないので会社側としても注意が必要です。

しかし、たとえ解雇理由とならないとしても、履歴書の虚偽記載が発覚すれば、会社との信頼関係が損なわれるため、労働者としても履歴書の記載には責任を持つことが必要でしょう。

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